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キューバの長寿の秘密とは?
以前にもご紹介したとおり、GDPがとても低いのに寿命の長いことで知られるキューバ。2月の下旬に、指導者であるフィデロ・カストロが引退を表明したことは少なからず遠い日本にも衝撃を与えました。49年もの長い間、一国の実質的支配者であり続けたこと、これは脅威とも呼べる偉業でしょう。
医療と教育は無料という大胆な政策を実行し、貧しくとも長寿、また国民の識字率が高い実績をあげることに成功し、各国から視察団が訪れるほどになったのです。
確かに、人々は貧しい。しかし、社会主義国だけあり、ホームレスも物乞いの子供たちも見かけません。ヒッチハイクがごく当たり前のように行われ、治安は他の国の比較にならないくらい良いといわれます。女性でもヒッチハイクだけでキューバの島を縦断したツワモノを知っていますが、今回偶然空港で一緒になった日本人姉妹は、レンタカーを借りての逆ヒッチハイク。つまり自分たちが見知らぬ旅行者たちを乗せるというゲームに挑んだ話をしてくれました。3日間でなんと14人のバックパッカーを乗せたとのこと、もうあっぱれというしかありません。
キューバの長寿のひとつ、それは医療システムにあります。つまり、ファミリーDr.の訪問医療が核となり、中核病院、大病院との連携が実にうまくできているのです。日本で昨今問題となっている救急車のたらい回しや病院の倒産など、まず起こりえないような社会ができあがっています。
でも、システムだけで長寿が果たせるわけではありません。実際にキューバの人々が食べているもの、暮らしの様子、そしてストレス解消法など、様々な要因がそこにはあったのでした。といっても何もかもキューバが素晴らしいと言いたいのではありません。あくまでその国のエッセンスを参考にして、今や崩壊しつつある日本の医療に役立てなければ意味がありません。
まずは、医療スタッフの人材の育成です。医専で生きた研究を行い、一緒に学んでいくことが新しい医療システム構築の第一歩となると信じています。
植田美津恵 プロフィール
- 医学ジャーナリスト・医学博士
- 日本思春期学会理事
- 日本未病システム学会評議員
- 愛知医科大学医学部客員研究員

